伊藤詩織事件・週刊新潮編4

伊藤詩織事件・週刊新潮編の4回目です。

この事件は2017年5月18日号の週刊新潮の記事がすべてのはじまりです。

重要なことですので今回も書きますが私は山口敬之とは面識がありません。当然ですが山口敬之を擁護するためにこのようなブログを書いているわけではないということです。

今回も週刊新潮とブラックボックスの記事を検証してみたいと思います。

週刊新潮ウェブ版の記事では削除された記述があります

まず週刊新潮のウェブ版の記事を読んだところ週刊誌には掲載されていた記事の一部が削除されていました。

https://www.dailyshincho.jp/article/2017/05180801/?all=1&page=2

週刊新潮ウェブ版

 逮捕予定は6月8日。山口氏が米国から帰国直後の成田空港においてだった。ちなみにこの時点で彼は文春の件で営業局に異動させられ、事実上、ジャーナリスト活動を封じられている。

そして迎えたこの日、担当の警部補とその上司を含めた複数の警察官は、成田空港で被疑者となる人物を逮捕すべく待ち構えていた。

ところが、そこへ上層部から連絡が入る。

〈山口逮捕は取りやめ!〉

入国審査を経た山口氏が通り過ぎて行く――。

週刊新潮

 そして迎えたこの日、担当の警部補とその上司を含めた複数の警察官は、成田空港で被疑者となる人物を逮捕すべく待ち構えていた。

ところが、そこへ上層部から連絡が入る。

〈山口逮捕は取りやめ!〉

入国審査を経た山口氏が通り過ぎていく。本来なら即刻現場を退避すべきところ、やり場のない悔しさを抱えて署に戻れるほど図太くはない。ヒラメみたいに生きたかったわけでも、死体ぐらい出なきゃ警察は動かないってことでもないが。

ウェブ版では赤文字の部分が掲載されていません。

何か都合の悪いことでもあるのでしょうか?

A氏は成田空港に行ったのか?

それと週刊新潮の記事では高輪署の捜査員A氏は成田空港に行っています。

https://www.dailyshincho.jp/article/2017/05180801/?all=1&page=2

 そして迎えたこの日、担当の警部補とその上司を含めた複数の警察官は、成田空港で被疑者となる人物を逮捕すべく待ち構えていた。

ところがブラックボックス133頁(文庫135頁)

 衝撃の電話

この電話から四日後、逮捕予定の日に、A氏から連絡が来た。もちろん逮捕の連絡だろうと思い、電話に出ると、A氏はとても暗い声で私の名前を呼んだ。

「伊藤さん、実は、逮捕できませんでした。逮捕の準備はできておりました。私も行く気でした、しかし、その寸前で待ったがかかりました。私の力不足で、本当にごめんなさい。また私はこの担当から外されることになりました。後任が決まるまでは私の上司の◯○に連絡して下さい」

「ブラックボックス」では捜査員A氏は成田空港に行っていないのです。

週刊新潮の記事と「ブラックボックス」の記述に矛盾があるのです。

読者は週刊新潮と「ブラックスボックス」のどちらを信用すればいいのでしょうか?

確実に言えるのは週刊新潮の記事と「ブラックボックス」の記述のどちらかが確実に嘘になるということです。

週刊新潮の記事の嘘

続いてですが週刊新潮の記事に明かな嘘が見つかりました。

https://www.dailyshincho.jp/article/2017/05180801/?all=1&page=3

 確かに15年8月に書類送検され、その後に嫌疑不十分で不起訴となってはいるが、およそ検察が捜査を尽くしたとは言い難い。鹿児島県警本部長や首相秘書官を歴任した小野次郎前参議院議員は、

「準強姦事件の逮捕は管轄の警察署長の判断で行われるものだから、刑事部長がそこに口を挟むということは異例だと言わざるをえませんね」

と首を傾げるばかりだし、彼女自身、検察審査会に不服申し立てをするつもりだという。

この赤字の部分が嘘です。

逮捕状の請求は捜査員(刑事)に権限があります。

週刊新潮の記事にあるように

準強姦事件の逮捕は管轄の警察署長の判断で行われるものだから

これは嘘です。

これは2021年3月19日に警視庁高輪署の刑事課に電話で話を聞いたところ電話に出た刑事さんが丁寧に対応をして下さいました。ありがとうございます。

それで知ったのですが逮捕状の請求書類は警察署長の名前で書かれるのです。

それを、このように拡大解釈しているのです。

当然ですが、いちいち警察署長に許可を求めるようなことはしません。これも2021年3月19日に高輪署の刑事課の方に確認を取っています。重ね重ねありがとうございます。

それと、この記事が悪質なのは鹿児島県警本部長や首相秘書官を歴任した小野次郎前参議院議員は、この記事が掲載された当時すでに国会議員の職を辞していました。

要するに民間人だったのです。

小野次郎Wikipedia

国会議員であれば私のような者でも表のルートを利用して本人に確認のための質問をすることも可能ですが民間人ではそれはできません。

要するに事実関係を確認できない人物の発言を掲載しているのです。

これは意図的にやっていることなので非常に悪質としか言いようがありません。

重要なことですので、このブログを読まれた方は私の意見を鵜呑みにしないでご自身で「週刊新潮・伊藤詩織事件記事」と「ブラックボックス」を読んで判断をして下さい。

場合によっては

つづく!

伊藤詩織事件13へ続く

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