伊藤詩織事件も25回目になります。
何度も書いていることですが「ブラックボックス」という本は非常に興味深い本です。
何回読んでも飽きることはありません。
「ブラックボックス」は文藝春秋より絶賛発売中です。
今回も支離滅裂・・・・
失礼・・・・・
伊藤詩織マジック満載でお送りいたします。
警察はこのような対応はしません
調書も取っていない状況で他の警察署から捜査員が出張することはありません。
73、74頁(文庫77、78頁)
それから刑事課の男性捜査員に対して、また二時間以上同じ話を繰り返した。初めて事件の詳細を警察に話すことはできたが、これはほんの始まりに過ぎなかった。それから私は一体何回、同じ話を繰り返すことになっただろう。
それでも、原宿署の捜査員は話を聞いた上で、「被害届を出して事件にすべき」と言ってくれた。事件が起きた場所から、これは高輪署の管轄になる、と説明され、次回は原宿署に高輪署の捜査員が来てくれることになった。話が終わって警察を出た時は、夜の十時を回っていた。一人でアパートに帰ることが怖かった。
そんな時、心配した看護師の幼馴染のSが駅まで迎えに来てくれたのは、前に書いた通りだ。彼女にひと通り警察での話を報告した後に、実家に帰ることにした。
何も知らない両親に対し、どんな顔で接すればいいのかわからなかった。
「よくある話だし、難しいですよ」
それから二日後、四月十一日に、再び原宿署を尋ねた。原宿署で会ったのは、この事件を担当してくれる高輪署の捜査員、A氏だった。ここでまた、最初から事件の説明をした。A氏の対応は、原宿署の捜査員よりずっとハードだった。
「一週間経っちゃったの。厳しいね」
いきなりこう言った。そして、
「よくある話だし、事件として捜査するのは難しいですよ」
と続けた。やっとの思いで警察を訪ね、スタートラインに立てたと思っていた私にとって、それはあんまり残酷な言葉だった。私はこの事件を「よくある話」と聞いてゾッとし、そんなに簡単に処理される話なのかと呆然とした。
「こういう事件は刑事事件として難しい。直後の精液の採取やDNA検査ができていないので、証拠も揃わなくて、かなり厳しい」
と繰り返すA氏に対し、
「ホテルが分かっているのだから、防犯カメラだけでも調べてください。映像の保存期間が過ぎてしまう前に行ってください」
と私は懇願した、この話を聞いた友達たちはみな怒り、警察への不信感を持った。
以前のブログでも書きましたがこの記述があります。
今回問題としてあげるのは、まず
73、74頁(文庫77頁)
それから二日後、四月十一日に、再び原宿署を尋ねた。原宿署で会ったのは、この事件を担当してくれる高輪署の捜査員、A氏だった。
このように書かれています。
警察関係者の方達には申し訳ないのですが警察のサービスはここまで良くはありません。
事件当時、伊藤詩織が住んでいたのが原宿署の管轄です。それに対し事件の管轄は高輪署です。さらに、この時点では被害届も受理されていません。告訴状の受理もされていません。伊藤詩織が被害状況を説明しているだけです。原宿署は被害状況を聞いているだけです。
何故原宿署の捜査員は調書を取っていないのでしょうか?
しかも原宿署の刑事は調書を取っていません。
これは
74頁(文庫77頁)
ここでまた、最初から事件の説明をした。
この記述で証明されます。
捜査員A氏が調書を読んで原宿署に来たのであれば最初から事件の説明をする必要はありません。当然事件の説明は求められますが最初からは必要ありません。
この状況で捜査員(刑事)が違う警察署に出張してくれるほど警察のサービスは良くはありません。
この件に関して私は2021年2月22日に警視庁高輪署の刑事課に電話をして確認をしました。
このように調書も取っていない状況で原宿署に高輪署の刑事が来てくれることはないそうです。
このような事件で被害届を受理するかどうか意見が分かれる事はありません
続いてですが
73頁(文庫77頁)
それでも、原宿署の捜査員は話を聞いた上で、「被害届を出して事件にすべき」と言ってくれた。
原宿署の捜査員は伊藤詩織の話を聞いてこのように述べています。
警察が被害相談者に対しこのようなことを言うのは刑事事件として有罪にできる可能性がある場合です。
要するに、原宿署の捜査員はこの事件は起訴して有罪判決に持ち込める。このように判断しているのです。
それに対して高輪署の捜査員A氏は
74頁(文庫77、78頁)
「一週間経っちゃったの。厳しいね」
いきなりこう言った。そして、
「よくある話だし、事件として捜査するのは難しいですよ」
このように原宿署の捜査員とは正反対のことを言っているのです。
捜査員A氏のこの時の状況を整理します。
調書も読んでいない。
被害状況も聞いていない。
この状況では何も判断ができません。
原宿署も高輪署も警視庁の管轄です。原宿署の捜査員も高輪署の捜査員も警視庁の中野の警察学校で勉強、訓練を受けて警察官になっているのです。
要するに警察官として同じ教育を受けた同じ組織の人間なのです。
そのような同じ組織の人間が刑事事件の被害相談に対し正反対の回答をする可能性は非常に低いのが現実です。当然ですが同じ教育を受けた同じ組織の人間が違う意見を主張して対立することは珍しくありません。
しかし、これは被害相談を受けている段階なのです。
この段階であれば事件になるかならないかの判断ですので同じ警察組織の捜査員で違う意見が出てくることは再度書きますが非常に低いのが現実です。
被害届も出していない状況で担当は決まりません
続いてですが
73、74頁(文庫77頁)
それから二日後、四月十一日に、再び原宿署を尋ねた。原宿署で会ったのは、この事件を担当してくれる高輪署の捜査員、A氏だった。ここでまた、最初から事件の説明をした。
このようなことはあり得ません。
理由は最初に原宿署を訪れた時、原宿署の捜査員が二時間も話を聞いているのです。
さらに原宿署の捜査員は
73頁(文庫77頁)
それでも、原宿署の捜査員は話を聞いた上で、「被害届を出して事件にすべき」と言ってくれた。
このように言っているのです。
当然ですが原宿署の捜査員は調書を取っていなければなりません。
高輪署の捜査員A氏も、この調書を読んでいなければならないのです。
原宿署の捜査員が書いた調書も読むこともなく高輪署の捜査員が原宿署へ出張するほど、しつこいようですが警察のサービスは良くはありません。
ついでですが被害届も告訴状も出していない状況で担当の捜査官が決まることはありません。
つまり
73、74頁(文庫77頁)
原宿署で会ったのは、この事件を担当してくれる高輪署の捜査員、A氏だった。
この時点では担当者は決まりません。
つまり73、74頁(文庫77頁)の記述は
真っ赤な嘘
です。
これも伊藤詩織マジックなのでしょう!
このブログを読まれた方は私の意見を鵜呑みにしないでご自身で「ブラックボックス」を読んで判断をしてください。
まだまだネタはありますよ!
当然ですが
つづく!
伊藤詩織事件26へ続く
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