伊藤詩織事件・週刊新潮編3

伊藤詩織事件・週刊新潮編の3回目です。

この事件は2017年5月18日号の週刊新潮の記事がすべてのはじまりです。

重要なことですので今回も書きますが私は山口敬之とは面識がありません。当然ですが山口敬之を擁護するためにこのようなブログを書いているわけではないということです。

今回は週刊新潮とブラックボックスのタクシー運転手の証言を検証してみたいと思います。

タクシー運転手の証言も食い違いがあります

https://www.dailyshincho.jp/article/2017/05180800/?all=1&page=3

週刊新潮

 記憶のない彼女に代わって、当時両名を載せたタクシー運転手が証言する。

「その女性のことなら、よく憶えています。後部座席の奥側に彼女が座らされていたのですが、男性は彼女に“もっといい仕事を紹介する”と話していました。女性は何度か“駅の近くで降ろしてください”と訴えたのですが、男性が“何もしないから。ホテルに行って”と。それで、結局2人をホテルに連れて行ったのですが、到着しても彼女はなかなか降りようとしませんでした。けれど最終的には彼女は体ごと抱えられて、座席から降ろされたのです」

それが午後11時22分。フロントからエレベーターで2階へ、彼女は意識が朦朧としたままだ。

「ブラックボックス」203、204、205頁(文庫205、206、207頁)

 再びタクシー運転手の証言

・今から二年前ほど前の金曜日の夜の午後十一時過ぎに、男女二人を恵比寿南の交差点付近で車に乗せた。男性はグレーっぽい背広の上下、短髪に眼鏡をかけ、あご髭があり、女性の方は、ズボンにブラウスのボーイッシュな感じの服装。寿司が美味しかったというような話をしており、恵比寿南の交差点の近くにある高級寿司店で食事をしたのかな、と思った。男性が手前側、女性が奥側に座った。

・車に乗り込むと、女性が、恵比寿南一丁目の交差点付近で、「近くの駅まで行ってください」と言った。最寄り駅は恵比寿駅だが、進行方向とは逆だったので、「目黒駅が一番近いです」と答えると、女性は「それでは、目黒駅に行ってください」と言った。このときは、男性は何も言わなかった。

・車内では二人は仕事の話をしていたようだった。そこで、二人は恋人同士ではなく、仕事上の付き合いなのだと推測した。

・女性の方は、「厚生中央病院前」の交差点付近でも「目黒駅へお願いします」と言った。このときも、男性は何も言わなかった。

・目黒通りと交差する交差点まで近づいたとき、私が「そろそろつきますけど」と聞くと、男性が「都ホテルに行ってくれ」と言った。女性の方は「その前に駅で降ろしてください」と言ったが、男性がさらに「まだ仕事の話があるから、何もしないから」などと言っていた。そのあたりで女性は静かになったようだが、後ろを振り返っていないため、女性がどのような状態だったかは分からない。

・再度男性に、「ホテルでよろしいですか」と確認し、シェラトン都ホテルに向かった。シェラトン都ホテルの車寄せに付けると、男性の方が料金を支払い、女性に降りるように促していたが、女性の方は一向に動かなかった。

・金曜日の夜でかき入れ時で早く降りてもらいたかったので、後ろを振り返った。

・男性は女性の体をドア側に引き寄せようとしたがうまく行かず、いったん降りてカバンを外に置き、女性の脇に肩を入れて引きずり出すように車から降ろした。

・女性は、男性に抱きかかえられるような感じでホテルに入って行った。その時はホテルのボーイさんもいて心配そうに見ていた

・二人が降りた後、車を出してしばらくして、いわゆるゲロの匂いとも違う、酢と洋酒が混ざったような匂いがした。やられた、と思って後部座席を確認すると、女性が座っていた奥側の席の下に、消化されていない食べ物がそのまま吐かれていた。

・車の清掃をしなければならなくなり、会社に戻った。もう遅い時間だったため、その日の仕事はそれで終わりになった。

伊藤詩織はTBSワシントン支局で働くことは決まっていませんでした

ここで重要なのは週刊新潮

男性は彼女は“もっといい仕事を紹介する”と話していました。

この記述、タクシー運転手の証言があることです。

これは「ブラックボック」のタクシー運転手の証言にはない内容です。

「ブラックボックス」でのタクシー運転手の証言は

204頁(文庫206頁)

男性がさらに「まだ仕事の話があるから、何もしないから」などと言っていた。

これでは明らかに証言内容が違います。この「週刊新潮」での証言は非常に重要です。

なぜなら、この証言によって伊藤詩織はTBSワシントン支局で働くことは決まっていなかったことになるからです。

TBSワシントン支局で働くことが決まっていたと「ブラックボックス」に書かれていますが、この「週刊新潮」でのタクシー運転手の証言で否定されます。

“もっといい仕事を紹介する”

これはTBSワシントン支局以外での仕事になります。そうなると当然ですがTBSワシントン支局での仕事は決まっていなかったことになります。

「週刊新潮」の記事の内容では「ブラックボックス」に書かれているTBSワシントン支局で働くことが決まっていた。

これは創作になります。

週刊新潮の記事にはまだ不可解な記述があります。

お酒の強さを示す時に2人でとは言いません

https://www.dailyshincho.jp/article/2017/05180800/?all=1&page=3

「酔って記憶をなくした経験は一度もありません。普段は2人でワインボトル3本を空けてもまったく平気でいられる私が仕事の席で記憶をなくすほど飲むというのは絶対ない。

伊藤詩織はお酒は強いようですが自身のお酒の強さを示すときに

2人でワインボトル3本を空けても

このような表現は使いません。

これであれば伊藤詩織がワインを一杯飲んで、もう1人が残りの3本近くを飲んでもこの表現になります。極端な話一口舐めたでけでも、この表現は成り立ちます。

このように自身のお酒の強さを示すのであれば

「酔って記憶をなくした経験は一度もありません。普段は1人でワインボトル2本空けてもまったく平気でいられる私が仕事の席で記憶をなくすほど飲むというのは絶対ない。

このような表現にならなければなりません。

重要なことですので、このブログを読まれた方は私の意見を鵜呑みにしないでご自身で「週刊新潮・伊藤詩織事件記事」と「ブラックボックス」を読んで判断をして下さい。

場合によっては

つづく!

伊藤詩織事件・週刊新潮編4へ続く

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