藤岡弘の事故は何故起こったのか?

「仮面ライダー」の撮影中に藤岡弘(名称当時以下同)のオートバイの転倒事故が起こったのは第1話放送日1971年4月3日の前日の4月2日というのが一般的には定説になっています。ところが藤岡弘は第1話の放送を転院先の前田病院で見ています。

私はこの件について長い間疑問を持っていました。

理由はいつ転院したのか?

「仮面ライダー」第1話の放送前日に問題のオートバイ事故が起こっていたのであれば転院する時間がないからです。この件に関しては書籍等でもハッキリとした記述を見たこともありません。

この長年の疑問を解消してくれたのが下記リンクのサイトです。

http://www7a.biglobe.ne.jp/~gogotrc/page039.html

読んでいただければ理解できると思いますが問題の事故は3月末に起こっています。この件に関してここまで詳しく調べて書いたものは出版物にもありません。

それと「仮面ライダー」のクランクインは大河内ダムと言うのが定説になっていますが実際には1971年2月7日に生田スタジオでクランクインというのが事実のようです。

これに関しては下記リンクのサイトで詳しく書かれています。

http://www7a.biglobe.ne.jp/~gogotrc/page031.html

「仮面ライダー」の放送開始が1971年4月3日であるにも関わらず放送開始2ヶ月をきった状態で撮影が始まったのは当時、東映の労働組合がストライキを決行していたのが最大の理由です。新番組の放送が決まった。ところが東映の撮影所はストライキの関係で使えない。

そこで関係者が見つけたのが生田スタジオであることは有名な話です。

ただスタジオと称していますが実態は大きなプレハブ。これが現実だそうです。

当事このあたりは何もなく地主の方がスタジオと称する大きなプレハブを作って貸していたそうです。関係者がこのスタジオを発見したときスタジオに時代劇の脚本があったので実際に撮影をしていたことは間違いがないようです。

ただ生田スタジオで撮影を開始できるようにするまでにはかなりの労力があったと聞いています。

仮面ライダーはとにかくクランクインまでかなりの時間がかかったのが事実で、その為1971年2月7日にようやくクランクインに持ち込みました。

問題はクランクインからバイク事故まで藤岡弘には休みが無かったことです。これは事実関係を確認したわけではありませんが間違いがないと考えます。

藤岡弘は変身前の本郷猛を演じるだけでなく仮面ライダーの中に入っていました。旧1号編のDVDを先日見たのですが早朝から夜まで撮影していることがよくわかります。特に第1話は大河内ダムで蜘蛛男とのアクションシーンが撮影されていますが同時にアクション後、本郷猛が気を失っている緑川ルリ子を抱き抱え立花藤兵衛の車の後部座席に乗せるといったシーンも撮影されています。(ちなみに次のカットでは何故か助手席に乗っている)

大河内ダムでの撮影が早朝から行われいったい何時間撮影しているのか?

こう言いたくなります。

それだけではありません。毎日放送の地元大阪でのロケも行われています。

これに加えて藤岡弘は仮面ライダーの中にまで入っているのですから休むことができない状態です。当時、藤岡弘は20代ですが、これでは疲れが溜まるのも仕方ないことだと考えます。というよりも無茶苦茶なスケジュールで撮影をしていると言わざるを得ません。

ただ、「仮面ライダー」の撮影が始まってからバイク事故まで藤岡弘は自身が疲れていることを自覚していないと考えます。次から次へと撮影が進み休む暇もなく疲労は確実に溜まっていったと考えますが初めてのテレビ主演作で気合が入っていたのと、主役としての責任感さらに緊張から

疲れているが疲れを感じていない!

この状態になっていたと考えます。

身近な例で例えると徹夜明けの時、当然疲れているのですが何故か元気一杯。このような経験をされた方は珍しくないと考えます。これのとんでもなくひどい状態と考えれば分かると思います。

藤岡弘の事故時はこの疲れがとんでもなく溜まった状態だった。これが私の意見です。

事実、問題の事故は危険なスタントでもなんでもなくバイクで走行してカーブを曲がるだけの平凡なカットです。

この時の最大の怪我は左脚大腿部複雑骨折です。これ以外にも打撲、擦過傷等様々です。

藤岡弘はこの時ノーヘルです。しかし柔道の有段者であったため体が覚えていた受け身を咄嗟に取った関係でこの事故内容で済んだのだと考えます。

もし藤岡弘が柔道の経験者でなかった場合、死んでいたと私は考えます。

とりあえず藤岡弘の事故はただバイクを運転してカーブを曲がるだけ。これだけの内容です。それがこれだけの大事故になったのは疲労以外に考えられません。

これは上記していますが

次から次へと撮影が進み休む暇もなく疲労は確実に溜まっていったと考えますが初めてのテレビ主演作で気合が入っていたのと、主役としての責任感さらに緊張から「疲れているが疲れを感じていない!

この状態になっていたと考えます。

藤岡弘がこの状態で撮影を続けていたことは間違いがないと考えます。

これに関しては撮影側の配慮が足りなかったのが事実であると考えます。超過密スケジュールで休む暇もない状況です。「いかに藤岡弘を休ませるか?」これを考えるのが当然です。

ところが仮面ライダーはクランクインに入るまで大変な状況でした。

これが「いかに藤岡弘を休ませるか?」この発想を奪ったのではないでしょうか?

普通に考えれば仮面ライダーの中には入れず、その間だけでも休ませると言ったことをするのが当然です。それができなったのは切羽詰まった状態でクランクインをした。これが原因ではないでしょうか。

どちらにしろ休む間もなく過密スケジュールで撮影をした。これににより本人の自覚していない疲れが溜まっていた。これが藤岡弘の事故の最大の理由と考えます。