伊藤詩織事件12

伊藤詩織事件の12回目です。

重要なことですので今回も書きますが私は山口敬之とは面識がありません。当然ですが山口敬之を擁護するためにこのようなブログを書いているわけではないということです。

伊藤詩織はアメリカのニューヨークの生活が苦しい関係でイタリアのフィレンツェの大学で一学期分の単位所得を目指したことを書きました。

この部分についてさらに掘り下げて書いてみようと思います。

伊藤詩織はイタリアへ留学ができません

この本には、まだまだ問題はあります。イタリアのフィレンツェの大学への留学です。

20頁(文庫24頁)

 ほどなくして私は、ニューヨークでそのまま学業を続けるのが厳しい状況になった。バイトは掛け持ちしていたが生活は苦しく、給付される奨学金は、学費は全てカバーできる金額ではなかった。そこに生活費も加わり、学校を卒業する予定の年には貯金もそこをついてしまった。そこで学費、生活費が比較的安いヨーロッパの大学で、一学期分の単位をとることにした。

私の取らなければならないクラスなどを考慮した結果、イタリア、フィレンツェの大学で半年間学べることがわかった。そこでなら、学業を続けながら生活することができそうだった。同棲しているパートナーを説得するのは大変だったが、渋々納得してくれた。

まず「伊藤詩織事件9」でも紹介したアメリカの大学の学期を再度紹介します。

前期 8月下旬から12月中旬

後期 1月中旬から5月中旬

20頁(文庫24頁)

学校を卒業する予定の年には貯金もそこをついてしまった。そこで学費、生活費が比較的安いヨーロッパの大学で、一学期分の単位をとることにした。

私の取らなければならないクラスなどを考慮した結果、イタリア、フィレンツェの大学で半年間学べることがわかった。そこでなら、学業を続けながら生活することができそうだった。

この記述が事実なら伊藤詩織はイタリアの大学を卒業したことになります

伊藤詩織は大学卒業予定の年にイタリアのフィレンツェの大学へ行ったことになっています。卒業予定の年ということは当然、大学の学期は後期、大学の最終学期になります。

そうなると問題が出てきます。

それは、アメリカの大学からイタリアの大学へ編入、転校になり。

卒業はイタリアの大学になるということです。

当然ですがニューヨークの大学を卒業できません。

アメリカの他の大学で一学期分の単位をとるのであればニューヨークの大学へ籍を残すことも可能でしょうが外国の大学へ行く場合は編入、転校になります。これではニューヨークの大学を卒業できなくなります。さらに、ニューヨークの大学でジャーナリズムを学ぶことができなくなります。

イタリアの大学に行くのですから当然です。

この部分の記述にはまだ問題があります。20頁(文庫24頁)

学校を卒業する予定の年には貯金もそこをついてしまった。そこで学費、生活費が比較的安いヨーロッパの大学で、一学期分の単位をとることにした。

アメリカの大学の単位をアメリカ以外の国の大学で単位を取得することは可能です。

しかし、これには制限があります。アメリカの大学が単位として認めてくれるものに限ります。

イタリアの大学で取得した単位をすべてアメリカの大学が認めるとは限らないのです。

一般論ですが、アメリカの大学がアメリカ以外の大学で取得した単位を認めるのは、一般教養の科目になります。

伊藤詩織はイタリアのビザが取得できません

それと前回も書きましたが貯金が底をついたのが事実であればイタリアのビザの取得ができません。

「伊藤詩織事件9」で書いた下記の書類が用意できません。

⑦住居に関する書類(賃貸契約書、寮などの入居証明書、ホームステイ先からの受け入れ承諾書、など)

留学資金が自己資金の場合: 資金の入っている銀行口座(過去6ヶ月にわたり安定した資産 状況が確認できるもの)の通帳とそのコピー

 親が資金提供する場合: 所定の保証書、実印登録証明書、資金の入っている保証人名義の銀行口座(過去6ヶ月にわたり安定した資産状況が確認できるもの)の通帳とそのコピー、およびパスポートのコピー

伊藤詩織がイタリアのビザを取得したのが事実であれば不正な書類を提出したことになります。

アメリカの大学が認めてくれる単位はすでに取得しています

問題はまだあります。

34頁(文庫38頁)

アメリカの大学の学費は、取得する単位数で決まる。そこで、できるだけ学費のかからない別の国の学校で単位を集めて、希望するニューヨークの大学にあらかじめ単位を移行してから入学する。というのが、この時の私の作戦だった。

この記述を読めば分かりますが伊藤詩織はニューヨークの大学へ入学する前にアメリカの大学が認めてくれる単位のほとんど、またはすべてをアメリカ以外の国の大学で取得しているということです。

つまりアメリカの大学が認めてくれる単位は、アメリカ以外の国の大学ですでに取得しているのです。

そこで学費、生活費が比較的安いヨーロッパの大学で、一学期分の単位をとることにした。

これはもうできません。

アメリカの大学の専門課程の単位をイタリアの大学では取得できません

18頁(文庫22頁)

二〇一三年九月、私はニューヨークにいた。大学でジャーナリズムと写真を学んでいた。

伊藤詩織はニューヨークの大学でジャーナリズムと写真を学んでいたと書いています。そうであれば一般教養課程は修了してジャーナリズムと写真の勉強をしていたことになります。これはアメリカの大学の専門課程になります。

当然ですがアメリカの大学の専門課程の単位をイタリアの大学で取得することは不可能です。

20頁(文庫24頁)

そこで学費、生活費が比較的安いヨーロッパの大学で、一学期分の単位をとることにした。

これはもうできないのです。

つまり、この記述は嘘です。

創作ではないと主張するのであれば合理的な説明をお願いします。

このブログを読まれた方は私の意見を鵜呑みにしないでご自身で「ブラックボックス」を読んで判断をしてください。

場合によっては

つづく!

伊藤詩織事件番外編1へ続く

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