「仮面ライダーストロンガー」では専用バイク、カブトローが登場しています。このバイクが2台あったことは多くの方がご存知と思います。
オンロード用とオフロード用の2台を使い分けて使用していました。これはバイク後部のデザインが明らかに違うので容易に見分けがつきます。
ただ、もう1台あったことをご存知の方は少ないのではないでしょうか?
要するにカブトローは最初は3台あったのです。
これに関しては主役の荒木茂も知りませんでした。
荒木茂も2台あることは知っていたようですが、もう1台存在していたことは知らなかったのか覚えていなかったようです。
荒木茂も2台のカブトローを場面によって使い分けていたことは知っていたようですがもう1台の存在は知りませんでした。
この問題の1台はクランクインをしてから早い段階で無くなっています。この関係もあり荒木茂もこのカブトローの存在を知らなかったのだと考えます。
それでは何故1台は無くなったのかというと撮影中に大破しました。しかも火薬を使った爆破シーンの撮影中に誤って爆破に巻き込まれてしまったのです。この時はストロンガーが走行中であったためスーツアクター共々上空に吹き飛ばされてしまいカブトローは大破してしまったのです。
ちなみに撮影に参加していた方達はスーツアクターは死んだと思ったそうです。
ただ幸いなことに死には至らず1年間の入院で無事に仕事に復帰しています。
この時乗っていた方が誰なのかは判明しているのですが残念ながら現在私の手元にその資料がありません。いずれ調べてブログに書こうと思っています。
仮面ライダーは第1作「仮面ライダー」放送前に藤岡弘(名称当時以下同)の事故がありましたがその後は幸いなことにこれといった大きな事故は起こっていませんでした。
藤岡弘が復帰した1972年4月からの新1号編では神戸の六甲山ロープウェイで藤岡弘は吹き替えなしの宙吊りをしています。
「仮面ライダーV3」でもロープウェイの宙吊りをこれも宮内洋が吹き替えなしで撮影しています。
ライダーマン、結城丈二役の山口暁はここまで危険なアクションは行っていませんが撮影中に左足にオートバイのスタンドが突き刺さったそうです。この時の傷は生涯残っていたそうです。
「仮面ライダーX」では12月に撮影が開始され、改造手術のシーンを撮影しているのですが、この時主役の速水亮は暖房もない生田スタジオでパンツ一丁で延々と改造手術の台に横たわっていた関係で大風邪を引き40度近い発熱を起こしています。
病院に行ったところ安静にしているようにお医者さんに強く言われたようですが(当然と言えば当然ですが)スタッフに電話で事情を話したとこと返ってきた答えは
来い
だったことも有名なエピソードです。
ちなみに、この時40度近く熱のある状態で12月の東京湾へ飛び込みをさせられています。
1973年当時の12月の東京は現在と違いかなり寒かったです。
それにも関わらずこのようなことを平気で主役にやらせていたのが昭和の仮面ライダーの現場の現実です。心臓麻痺で死んだらどうするつもりだったのでしょうか?
アマゾンでもジェットコースター上での危険なシーンがあります。
これも主役が怪我をして撮影できなくなったらどうするつもりだったのでしょうか?
そもそも主役を何だと思っているのでしょうか?
「仮面ライダースロンガー」でも荒木茂がロープウェイのゴンドラから体を乗り出すシーンがあります。これを特別なシーンではくごく普通のシーンとして撮影、放送されています。
これ以外にもスーツアクターが非常に高い場所でのアクションシーンを当たり前のように行っていますし、変身前の主役も高い場所に立たされることは珍しくありませんでした。さらにアクションまでさせらているのも珍しくはありませんでした。
「仮面ライダー」の第1回の放送前に藤岡弘の事故が起こったにも関わらずこのようなことを平気でやり続けていたのですから事故がなかったことの方が驚きと言えばそれまでですが?
このような危険なアクションを特に危機感も持たずにやり続けたことが結果として感覚が麻痺してしまい火薬を使っての爆破のシーンであるにも関わらず爆破の担当者が状況をよく見ていなかったことにより、このカブトロー大破は起こっていると考えます。
爆破のシーンの撮影に関しては俳優、スーツアクターが火薬のある方向に倒れてしまい「死ぬ」と思った瞬間、爆破担当の方が冷静に状況を見ていて爆破スイッチを押さなくてことなきを得た事例が昭和仮面ライダーシリーズではいくつかあるようです。
ところがストロンガーではバイクもろともスーツアクターが爆破に巻き込まれ上空に吹き飛ばされてしまう事故が起こっています。
スーツアクターの方が亡くならなかったのが不幸中の幸いで、さらに退院後はすぐに仕事に復帰しています。これも不幸中の幸いです。
もしかするとこの時期はスタッフも撮影に悪い意味で慣れが出ていて危険に対して鈍感になっていたのではないでしょうか?
この時期は東映と生田スタジオでは多くの特撮番組の制作をしていました。スタッフも「仮面ライダー」初期にように「この番組がこけたら仕事がなくなってしまう」このような心配もなかった時期です。
そうでなければ火薬を使用する危険なシーンでこのような事故が起こるとは考えられません。
とにかく誰も死んでいないのが不思議なのが昭和の仮面ライダーの現場の現実です。
ストロンガーでこれだけ大きな事故があったにも関わらず死亡者が出ていない。これも仮面ライダーという作品のある意味運の強さではないでしょうか?
第1期仮面ライダーシリーズで火薬による人身事故はこれ1回だけ、これ以降ZXまでなし。
さらに以降のシリーズでも火薬による事故の例はありませんがこれはこの時の事故が教訓として現在でも残っているのではないでしょうか?
これは仮面ライダーシリーズ以外の作品にも言えることです。
この大破したカブトローですがクランクインをしてかなり早い段階で大破しているようです。今回「仮面ライダーストロンガー」のOPを改めて見て確認をしたのですが3台目のカブトローを確認することはできませんでした。オフロード用のカブトローは確認できます。もしかするとOPの最初の海岸線を走っているカブトローが問題の3台目の可能性はありますが引きの絵の関係で確認はできませんでした。
第1話と第2話を見たのですが問題の3台目は確認ができませんでした。これに関してはOPを含めて私が見落としている可能性もあります。
それとこのブログは私の記憶で書いているので正確ではない記述もあるかもしれません。
これに関しては書籍で詳しい内容を読んだ記憶があるのですが上記しているようにその本が現在手元にありません。実家に置きっぱなしになっていて、しかもこのコロナの関係もあり取りに帰ることができません。
いずれ正確な情報をお届けできればと考えています。
もし問題の3台目が写っているシーンが特定できた方がいましたら指摘していただければ幸いです。
こういったエピソードが語られると特撮ファンの間で「昭和はすごい時代だったんだなあ」といった一言でひっくるめられてしまいがちですが、あまり良くない傾向だと思っています。
東映という会社はかなり前時代的な企業体質で、現在でもそうした部分が残っているのを感じさせるエピソードが飛び出してきます。シャドームーン役の堀内氏が準主役待遇だったはずがすっかりほったらかしにされた、とか。最近の話だと、及川光博氏に仮面ライダーの映画のオファーが来た時クランクイン数日前だった、とかはたまたケンドーコバヤシ氏が映画に出演したときなぜか髭男爵のルネッサンスのネタのセリフがあったとか…。
直接命にかかわる危険なアクションの部分はBLACKの時点で改善されてたようですが、人事やスケジューリングの大雑把さ、適当さは今も昭和の頃からほとんど変わってないんじゃないかと思います。
コメントありがとうございます。
「昭和はすごい時代だったんだなあ」
これに関しては同感です。
確かにこの時代に体を張った危険なアクションを行ったことが現在のシリーズに繋がっているのは事実ですが、この時代が異常だったのもまた事実です。このことを関係者が肝に銘じておく必要はあると考えます。
それとBLACKでのシャドームーン役の堀内氏の問題も不可解です。
番組開始前には新番組は仮面ライダーが2人と報道されていたことを覚えています。シャドームーンが復活した後、秋月信彦の意識が戻って番組終盤ではブラックとシャドームーンのダブルライダーでゴルゴムを壊滅させるとばっかり思っていました。
少なくともそう勘違いさせる報道がありました。
事実関係が確認できないことに関してはコメントは控えさせていただきます。
今回は誤った情報を公開しているので特に気をつけています。
コメントありがとうございます。
「昭和はすごい時代だったんだなあ」
これに関しては同感です。
確かにこの時代に体を張った危険なアクションを行ったことが現在のシリーズに繋がっているのは事実ですが、この時代が異常だったのもまた事実です。このことを関係者が肝に銘じておく必要はあると考えます。
それとBLACKでのシャドームーン役の堀内氏の問題も不可解です。
番組開始前には新番組は仮面ライダーが2人と報道されていたことを覚えています。シャドームーンが復活した後、秋月信彦の意識が戻って番組終盤ではブラックとシャドームーンのダブルライダーでゴルゴムを壊滅させるとばっかり思っていました。
少なくともそう勘違いさせる報道がありました。
事実関係が確認できないことに関してはコメントは控えさせていただきます。
今回は誤った情報を公開しているので特に気をつけています。