現在バスケットボールのショットクロック(チームがボールを確保してからシュートを打つまでの制限時間)は24秒です。
これは以前30秒だったのですがNBA(アメリカのプロバスケットボールリーグ)が24秒であった関係で国際ルールも24秒に変更されました。
これに伴い日本国内の試合でも24秒に変更されています。
日本国内のプロリーグ、Bリーグはこれで構わないのですがアマチュアに関しては30秒に戻すべきというのが私の意見です。
24秒と30秒では6秒も違います。
バスケットボールを知らない方からすれば「6秒しか変わらない」と言われそうですが、バスケットボールを好きな方、さらに関係者からすると「6秒も変わる」こうなります。
これは野球のストライクゾーンがボールひとつ変わるのが野球に詳しくない方にすれば「ボールひとつしか変わらない」それに対し野球に詳しい方からすれば「ボールひとつも変わる」これと同じ感覚といってもいいでしょう。
私がなぜアマチュアのルールを30秒に変更するべきと考えるようになったのはアメリカのアマチュアは現在でも30秒だからです。
これはアメリカの大学の試合をYouTubeで見て気が付いたことです。
アメリカでもっとも人気の高いアマチュアスポーツイベントは大学バスケットボールの全米チャンピオンを決めるNCAAトーナメントです。これは毎年3月に行っているためマーチマッドネス(March Madness)と呼ばれています。
このイベントはアメリカでは高い人気を誇っています。一時期はこのトーナメントの放送権料がMLB(メジャーリーグベースボール)の全米中継の放送権料を上回っていた時期があるくらいです。
このマーチマッドネスの古い試合をYouTubeで無料でフルゲーム視聴できるようになっています。
バスケットボールファンからすれば良い時代になったなとしか言いようがありません。
ちなみに、これでウィザースに入団した八村塁の大学最後の試合も見ました。動画を貼っておきます。
見ればわかると思いますがショットクロックは30秒です。
この6秒の違いはバスケットボールの試合の質が変わるレベルです。
24秒であればデザインされたプレイが崩れた場合、選手の個人技でシュートを打たなくてなりません。
ところがショットクロックが30秒だともう一度セットし直すことが可能になります。
つまりじっくりと攻撃ができます。逆に守備側もしっかりと守備をしなければならないのです。
アマチュア特に育成世代は選手の能力を高めなくては、その競技のレベルは高くなりません。極論かもしれませんが育成世代では勝つことよりも選手の能力を高めることを優先しなければならないのです。
高校生であれば4月1日の時点で15、16、17歳です。当然育成の世代です。
大学生でも浪人しなければ4月1日の時点で18、19、20、21歳です。これも当然ですが育成の世代です。
現在日本にはバスケットボールのプロリーグ、Bリーグがあります。
さらに前回のワールドカップに日本代表は出場しています。
つまりこれからBリーグ、日本代表のレベルを高めていかなければならないのです。
私がバスケットボールを見始めた30年前からすれば信じられない話です。
現在日本国内の15歳以下の試合、中学生の試合ではゾーンディフェンスが禁止されています。これは選手の育成を目的にしたルールです。私の意見はこれを高校生の試合にも採用するべきというものです。
あくまで一般論ですが育成世代ではマンツーマンディフェンスよりゾーンディフェンスの方が守備が強くなります。これは選手の能力で守備をするというよりも組織力、システムで守備をするというものです。
現在日本の高校生の全国大会はインターハイとは別に12月にウィンターカップと呼ばれる大会が開催されています。これはJ SPORTSで全試合放送されてます。
J SPORTSはスカパー、ケーブルテレビの専門チャンネルです。
専門チャンネルとはいえテレビで高校生の試合を放送する。これも私がバスケットボールを見始めた時代では考えられない話です。
話をショットクロックに戻します。
バスケットボールでもっともレベルの高い国がアメリカであることは異論がないと思います。そのアメリカでは現在でもアマチュアはショットクロックは30秒のままで試合をしています。このルールがある関係でアメリカのバスケットボールのレベルは高いのではないかというのが私の意見です。
そうであれば日本もアマチュアのショットクロックを30秒に戻して試合を行えば日本のバスケットボールのレベル向上に繋がるのではないでしょうか?
何回も書いていますがアマチュアの育成世代は選手の能力を高めるように試合のルールを変えていく必要があります。
そのためにはショットクロックを30秒にルール改正をする必要があると考えます。
バスケットボール関係者にはぜひ真剣に検討してほしいテーマです。