伊藤詩織事件3

伊藤詩織事件の3回目を書いてみました。

重要なことですので今回も書きますが私は山口敬之とは面識がありません。当然ですが山口敬之を擁護するためにこのようなブログを書いているわけではないということです。

冷静にこの本を読み進めると伊藤詩織の主張すべてに疑問を持たざるを得なくなります。

タクシー運転手の証言に対する疑問

伊藤詩織はタクシー内で意識を失っています

その一つがタクシー運転手の証言です。

タクシー運転手の証言は126頁(文庫129頁)から書かれています。

127頁(文庫129頁)には

私が何度も「駅で降ろしてください」と言ってたと知り、ほっとした。

この記述があります。

これが事実であれば伊藤詩織はタクシー乗車中は記憶は無くしていても意識があったことになります。同時に伊藤詩織は山口敬之と別れて目的地のシェラトン都ホテル以外の場所に行く意志を示し、タクシー運転手もそれを認識したことになります。

そうであれば、何故タクシー運転手は駅で伊藤詩織を降ろさなかったのかという疑問が生まれます。

これ以外にもタクシー運転手の証言には疑問があります。

78、79頁(文庫82頁)

ホテル入口の映像を確認した。たまたま客室の廊下のカメラがないなんて、外資系のホテルでありうることなのだろうか?

 確認した映像には、タクシーから降りる山口氏の姿が映っていた。しばらくそこに立っていた山口氏は、やがて上半身を後部座席に入れて私を引きずり出した。そして、歩くこともできず抱えられて運ばれる私の姿を、ホテルのベルボーイが立ったまま見ていた。

この記述が事実であれば伊藤詩織はタクシーの中で意識を失ったことになります。

さらに再度掲載しますがタクシー運転手の証言があります。127頁(文庫129頁)

私が何度も「駅で降ろしてください」と言ってたと知り、ホッとした。

この運転手の証言が事実であれば伊藤詩織はタクシーに乗った時、乗車時の途中までは意識があったことになります。さらに上記しているように伊藤詩織は山口敬之と別れて別の場所へ行きたいと言い、これをタクシー運転手は認識し、さらに記憶していたことになります。

事件から2年後のタクシー運転手の証言

さらに事件の2年後に、このタクシー運転手が証言をしています。

203、204、205頁(文庫205、206、207頁)

 再びタクシー運転手の証言

・今から二年前ほど前の金曜日の夜の午後十一時過ぎに、男女二人を恵比寿南の交差点付近で車に乗せた。男性はグレーっぽい背広の上下、短髪に眼鏡をかけ、あご髭があり、女性の方は、ズボンにブラウスのボーイッシュな感じの服装。寿司が美味しかったというような話をしており、恵比寿南の交差点の近くにある高級寿司店で食事をしたのかな、と思った。男性が手前側、女性が奥側に座った。

・車に乗り込むと、女性が、恵比寿南一丁目の交差点付近で、「近くの駅まで行ってください」と言った。最寄り駅は恵比寿駅だが、進行方向とは逆だったので、「目黒駅が一番近いです」と答えると、女性は「それでは、目黒駅に行ってください」と言った。このときは、男性は何も言わなかった。

・車内では二人は仕事の話をしていたようだった。そこで、二人は恋人同士ではなく、仕事上の付き合いなのだと推測した。

・女性の方は、「厚生中央病院前」の交差点付近でも「目黒駅へお願いします」と言った。このときも、男性は何も言わなかった。

・目黒通りと交差する交差点まで近づいたとき、私が「そろそろつきますけど」と聞くと、男性が「都ホテルに行ってくれ」と言った。女性の方は「その前に駅で降ろしてください」と言ったが、男性がさらに「まだ仕事の話があるから、何もしないから」などと言っていた。そのあたりで女性は静かになったようだが、後ろを振り返っていないため、女性がどのような状態だったかは分からない。

・再度男性に、「ホテルでよろしいですか」と確認し、シェラトン都ホテルに向かった。シェラトン都ホテルの車寄せに付けると、男性の方が料金を支払い、女性に降りるように促していたが、女性の方は一向に動かなかった。

・金曜日の夜でかき入れ時で早く降りてもらいたかったので、後ろを振り返った。

・男性は女性の体をドア側に引き寄せようとしたがうまく行かず、いったん降りてカバンを外に置き、女性の脇に肩を入れて引きずり出すように車から降ろした。

・女性は、男性に抱きかかえられるような感じでホテルに入って行った。その時はホテルのボーイさんもいて心配そうに見ていた

・二人が降りた後、車を出してしばらくして、いわゆるゲロの匂いとも違う、酢と洋酒が混ざったような匂いがした。やられた、と思って後部座席を確認すると、女性が座っていた奥側の席の下に、消化されていない食べ物がそのまま吐かれていた。

・車の清掃をしなければならなくなり、会社に戻った。もう遅い時間だったため、その日の仕事はそれで終わりになった。

この部分の記述を読めば理解できますがタクシー運転手は事件の2年後にこれだけ山口敬之と伊藤詩織の様子を記憶しています

タクシー運転手は3回も伊藤詩織の降車拒否をしています

1回目の降車拒否

下記のタクシー運転手の下記の証言も不可解です。204頁(文庫206頁)

・車に乗り込むと、女性が、恵比寿南一丁目の交差点付近で、「近くの駅まで行ってください」と言った。最寄り駅は恵比寿駅だが、進行方向とは逆だったので、「目黒駅が一番近いです」と答えると、女性は「それでは、目黒駅に行ってください」と言った。このときは、男性は何も言わなかった。

これが事実であれば何故、伊藤詩織はタクシーに乗ったのでしょうか?

鮨屋で山口敬之と別れて帰宅すればいいだけです。

さらに、この時点でタクシー運転手は伊藤詩織が山口敬之と別れて別の場所(目黒駅)へ行く意思を示し、それを認識しています。1回目の降車要求です。

それだけではありません。この時、山口敬之は伊藤詩織の降車要求を拒否していません。

何故タクシー運転手はこの時、伊藤詩織を目黒駅で降さなかったのでしょうかのでしょうか?

目黒駅で伊藤詩織を降さない理由がありません。

2回目の降車拒否

下記のタクシー運転手の下記の証言も不可解です。204頁(文庫206頁)

・女性の方は、「厚生中央病院前」の交差点付近でも「目黒駅へお願いします」と言った。このときも、男性は何も言わなかった。

タクシー運転手は、この時も伊藤詩織の要求を無視しています。この時も目黒駅で降ろしてくれと言っています。伊藤詩織の降車要求はこれで2回目です。

この時も山口敬之は伊藤詩織の降車要求を拒否していません。

再度書きますが何故タクシー運転手はこの時、伊藤詩織を目黒駅で降さなかったのでしょうか?

これも再度書きますが目黒駅で伊藤詩織を降さない理由がありません。

3回目の降車拒否

下記のタクシー運転手には、まだ不可解な証言があります。204頁(文庫206頁)

・目黒通りと交差する交差点まで近づいたとき、私が「そろそろつきますけど」と聞くと、男性が「都ホテルに行ってくれ」と言った。女性の方は「その前に駅で降ろしてください」と言ったが、男性がさらにまだ仕事の話があるから、何もしないから」などと言っていた。そのあたりで女性は静かになったようだが、後ろを振り返っていないため、女性がどのような状態だったかは分からない。

明らかに伊藤詩織はホテルに行くことを拒否しています。(駅で降ろしてくれと言っている)それにも関わらずタクシー運転手は伊藤詩織を駅で降さず、ホテルへ行っています。

伊藤詩織の降車要求はこれで3回目です。

伊藤詩織は3回も山口敬之と別れて違う場所へ行く意思を示しました、ところがタクシー運転手はこれをすべて無視しています。

タクシー運転手の嘘

さらに下記の記述があります。204頁(文庫206頁)

そのあたりで女性は静かになったようだが、後ろを振り返っていないため、女性がどのような状態だったかは分からない。

後部座席はルームミラーで確認できます。

つまり嘘です。

タクシー運転手とホテルの対応の問題

204、205頁(文庫207、208頁)

・再度男性に、「ホテルでよろしいですか」と確認し、シェラトン都ホテルに向かった。シェラトン都ホテルの車寄せに付けると、男性の方が料金を支払い、女性に降りるように促していたが、女性の方は一向に動かなかった。

・金曜日の夜でかき入れ時で早く降りてもらいたかったので、後ろを振り返った。

・男性は女性の体をドア側に引き寄せようとしたがうまく行かず、いったん降りてカバンを外に置き、女性の脇に肩を入れて引きずり出すように車から降ろした。

この記述でわかることはタクシー運転手は伊藤詩織が意識を失っていたことを認識していることです。

このような状況(伊藤詩織は山口敬之と別れて違う場所へ行く意思を示している。そして意識を失っている。)であるにも関わらず、何故タクシー運転手は何の対応もしていないのでしょうか?

伊藤詩織はタクシーの中で意識を失っているにも関わらずです。

205頁(文庫207頁)

・女性は、男性に抱きかかえられるような感じでホテルに入って行った。その時はホテルのボーイさんもいて心配そうに見ていた

この記述が事実であれば何故タクシー運転手、ホテルのボーイ、フロントは何もしなかったのでしょうか?

さらに、伊藤詩織は3回、山口敬之と別れて違う場所へ行く意思を示しているにも関わらず、タクシー運転手はこれをすべて無視しています。

2年前のことをこれだけはっきり覚えている方が、何故この時何もしなかったのでしょうか?

しつこいようですが伊藤詩織はタクシーの中で意識を失っているにも関わらずです。

タクシー運転手は意識を失った伊藤詩織がホテルへ連れ込まれる様子を何もしないで見ています

以上のように伊藤詩織は山口敬之と別れて別の場所に行く意志を3回も示しています。さらにタクシー運転手はこれを認識しています。その当事者がタクシー内で意識を失ったにもかかわらずタクシー運転手はホテルに行ったことになり、さらに伊藤詩織が山口敬之に引きずり出され、ホテルに連れ込まれる様子を黙って見ていたことになります。

伊藤詩織と山口敬之の写真はインターネット上に溢れる程あります。その写真を見れば分かりますが若くてモデルのような女性と、さえない中年オヤジの組み合わせです。この状況であればタクシー運転手は警察に連絡をする責任があると考えます。さらにホテルのフロントに事情を説明する責任もあると考えます。これが常識のある方の取るべき対応であると考えます。

しかも伊藤詩織は3回もホテルに行くことをタクシー運転手対して拒否して、さらにタクシー内で意識を失っているのです。さらに、このことをタクシー運転手は事件後から2年経っているにも関わらず、はっきりと記憶しているのです。

ところが何も対応をしていません?

しかも伊藤詩織がタクシーの中で意識を失っていることを認識しているのです。

これに対する合理的な答えは「ブラックボックス 」には書かれていません。

さらに、このブログの第1回目でも書いていますが私は東京地裁の事件担当者と2019年11月15日に電話で話をしています。この会話で事件担当者の方は「この事件は非常に注目されている。傍聴席より大勢の方が傍聴に訪れ抽選をする可能性がある」と言われました。事実この事件はマスコミでも報道されています。

それにもかかわらず問題のタクシー運転手が何という会社の誰なのか?

一切の報道がありません。

これは現在係争中なので報道できないという可能性もありますが、インターネットが普及した現在、一切の情報が出てこないというのも不可解なことではないでしょうか?

つまり、タクシー運転手の証言は存在するのでしょうか?

この疑問が生まれます。

タクシー運転手の証言を整理してみます

①お酒を飲めるお店から出てきた山口敬之と伊藤詩織を乗車させた。

②伊藤詩織は山口敬之と別れて駅で降ろすよう運転手に言った。

③タクシー運転手は伊藤詩織の要請を無視してホテルへ行った。

④伊藤詩織はタクシー内で意識を失った。

⑤意識を失った伊藤詩織が引きずり出されてホテルへ連れ込まれるのを何もしないで見ていた。

⑥その後タクシーを運転中に臭いで嘔吐に気が付いた。

こうなります。

このタクシー運転手の証言を信用される方はいらっしゃいますか?

少なくとも私はこの様な話を信用するほどバカではありません。

重要なことですので、このブログを読まれた方は私の意見を鵜呑みにしないでご自身で「ブラックボックス」を読んで判断をしてください。

当然ですが

つづく!

伊藤詩織事件4へ続く

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