以前のブログに書きましたが私は新日本プロレスのIWGPヘビーとIWGPインターコンチネンタル(以下IC)のベルト統一には反対です。
最大の理由は1987年から続いてきたIWGPヘビーの歴史をリセットすることにあります。
リセットいえば聞こえはいいかもしれませんが実質IWGPヘビーのベルトを廃止です。
プロレスのベルトというと、そのベルトを巻くことがレスラーとしてのステイタスになるものからガラクタのレベルまで千差万別です。
当然ですがIWGPヘビーのベルトを巻くことはレスラーにとってステイタスになるレベルのベルトです。事実IWGPヘビーは挑戦しただけでレスラーにはステイタスになっています。さらに新日本プロレスはIWGPヘビーのタイトルマッチは年間10試合程度しか行いません。これはベルトの権威を高めることが目的です。これに関しては日本のプロレス文化といっていいのではないでしょうか?
事実アメリカのWWEはノーテレビの会場でも平気でタイトルマッチを行います。当然ですがベルトは移動しません。
さらに時代を遡れば日本でプロレスが人気なった1950年代から1980年代中盤まではプロレスの世界では最大の権威を誇ったNWA世界ヘビーのベルトがありますが、これも多い時には週に5回タイトルマッチが行われた例もあります。(記録を調べたらこれを超える回数行われている可能性もあり)これは9174年1月の全日本プレスへの来日でジャック・ブリスコが記録しています。
IWGPヘビーがこれだけの権威を誇るようになったのも、これまでに多くのレスラーがこのベルトを争い高いレベルの試合をしてきたことにあります。
それを実質廃止にするとは
何を考えているのですか?
こう言いたくなります。
IWGPヘビーとICが統一されたのは2020年1月5日東京ドームでの試合です。
この時正直「何をやっているの?」「ストーリーラインが迷走しているな?」こう思いました。これは私以外のプロレスファンも多くの方が賛同されると思います。
この後、新日本プロレスもコロナによって試合が中止に追い込まれます。
これから新日本プロレスの経営はどうなるのだろうと不安があったのですが社長がハロルド・ジョージ・メイ氏なのでなんとか乗り切るだろうと考えていました。
ところがそのハロルド・ジョージ・メイ氏が社長を退任したのです。
ご存知の方も多いと思いますがハロルド・ジョージ・メイ氏は赤字だったタカラトミーの経営をV字回復させた方です。それもリストラを行わないでです。どこかの自動車メーカーのフランス人元社長とは違います。
さらに同氏は2019年54億円だった売り上げを「100億円を超える」これを目標として公言されていました。この売り上げ目標達成には海外、特にアメリカでのテレビ放送で大きな契約を成立させることが前提だと考えますが、同氏であればこれも可能にしてくれるのではないかと期待をしていました。
プロレス団体の社長というのはプロ野球でいえばGM兼、監督このような存在です。
それが突然退任したのですからファンからすれば不安になるのは当然です。
同氏が新日本プロレスの社長に就任したのは2018年5月です。それに対し退任は2020年10月です。わずか2年半で社長が交代しているのです。
元々ショートリリーフでの社長就任であれば問題はありませんが同氏は長期にわたって社長をすることも公言されていました。
新日本プロレス内でゴタゴタがあったのが丸わかりです。
このようなことをしていたのでは新日本プロレスのビジネスに影響が出てビジネスが成長するどころか停滞する恐れさえあります。
ハロルド・ジョージ・メイ氏に関しての内容が多くなってしましましたが、今回のIWGPヘビーとIWGP ICのベルト統一に関してはいつ頃から決めていたことなのかはわかりません。ただ今回のベルト統一がハロルド・ジョージ・メイ社長の元で行われていたら私もここまでの反対はしていません。
「ハロルド・ジョージ・メイ社長が決めたことだから受け入れる。」このように考えこのようなブログを書くこともなかったでしょう。
それだけ私はハロルド・ジョージ・メイ社長を強く支持、期待をしていたのです。これは同じ考えのファンの方も多いと思います。
ハロルド・ジョージ・メイ氏が社長を退任したのであれば今回のベルト統一は白紙撤回するべきというのが私の意見です。
4月4日両国国技館でIWGP世界ヘビーのタイトルマッチがすでに決まっていますが、今からでも今回のベルト統一は白紙撤回するべきと主張します。当日になってサプライズで白紙撤回もあり。
前回のブログでも書いたのですがIWGPヘビーのベルトに世界の2文字を入れてIWGP世界ヘビーに名称を変更すればいいだけのことなのに、ベルト統一などという意味のない大義名分を立ててきたのですからファンが怒るのも当然です。
昭和の新日本プロレスなら暴動ものです。
今回のベルト統一は長きに渡って築き上げていきたIWGPヘビーのベルトの権威を失墜させることになりかねません。
仮に統一をするのであれば経営面を安定してからにするべきです。
経営面でのゴタゴタ、お家騒動真っ最中がファンにバレバレの現在の状況ですることではないと考えます。
とにかく私は今回のベルト統一には大反対です。
新日本プロレスの関係者には再考していただくようお願いいたします。