「仮面ライダーBLACK」に登場した大幹部?
剣聖ビルゲニアですが正直こんな奴いたっけ?
これが私の本心です。
「仮面ライダーBLACK」放送当時、私はすでに20代でした。
仮面ライダーが復活するということは前年に主役オーディションの告知が講談社の雑誌等で大々的に行われていたので当然ですが知っていました。この時「自分も応募しようか?」こう考えたのですが「自分が仮面ライダーになったら大変なことになる」と考え応募しなかったことを覚えています。
「この時応募していれば自分が南光太郎になっていた」というのをいまだにジョークのネタにしています。
「仮面ライダーBLACK」放送当時すでに20代であったため児童層でリアルタイムで見ていた方とは作品に対する温度差、見え方が違っているためにこのようなことになっていると考えますが、私は剣聖ビルゲニアを全く覚えていませんでした。
これは現在YouTubeで「仮面ライダーBLACK」の配信が週に2本行っているのを見て書いています。
三神官はよく覚えています。
当然ですがシャドームーンもよく覚えています。
ところが剣聖ビルゲニアは忘却の彼方です。
私は「仮面ライダーBLACK」は毎週見ていました。これは以前のブログにも書いていますが全話録画していました。それもベータマックスで。
自宅に居なかった時は録画を見ています。
つまり「仮面ライダーBLACK」を放送当時全話見ているのです。
ところが剣聖ビルゲニアは一切覚えていません。
現在YouTubeで毎週「仮面ライダーBLACK」を見ているですが、剣聖ビルゲニアの登場は元々は予定になかったものと考えています。
理由はこの時期「仮面ライダーBLACK」は少々ですが路線変更をしているからです。
開始当初は旧1号ライダーのような路線だったのですが、これは現役の視聴者には少々難解で分かりにくい内容だったのではないでしょうか?
これは私の推測で書いているのですが、児童層の評判がいまひとつだったため、児童層受けを狙ってテコ入れのために急遽登場させたのが剣聖ビルゲニアであると考えます。
剣聖ビルゲニアの初登場は第18話です。これは2クール目の途中になります。このような時期に登場している関係もあって私は元々は登場予定になかったキャラクターと考えているのです。
*事実関係の間違いがあればコメント欄でお願いします。
事実この時期は第1話から登場していた黒部進演じる黒松英臣教授も第19話で降板しています。これも第1話からの流れを考えると不可解としか言いようがありません。
これ以外にもゴルゴム少年戦士も登場していますが、これは第1作「仮面ライダー」に登場した少年仮面ライダー隊を連想させる設定です。
関係者が思いっきり大人向けに制作した反動でこのようなことが起こったと考えます。
作品の根幹を変える程ではありませんが児童層向けに少々の路線変更をおこなっているのです。
「仮面ライダーBLACK」というと初期の大人向け路線とシャドームーンが登場して以降のクライマックスが非常に強い印象があるのですが、それ以外は特に印象に残っていないのが私の現実です。
つまり作品の中期の内容をほとんど覚えていません。
その関係で剣聖ビルゲニアを一切覚えていない。忘れ去っている。
この状況が起こっているのでしょう?
シャドームーンの登場と同時に三神官が大怪人になったのは覚えているので当時視聴していた成人層の方(私の周りには同作を見ていた人は多かったです)には、この時期の記憶はあまり無いのかもしれません。
剣聖ビルゲニアは第1作から登場する悪の組織の大幹部を思わせるキャラクターです。
三神官が子供には少々難解なキャラクターであるのに対し剣聖ビルゲニアは子供に分かり易いキャラクターです。
三神官に関してはビルゲニアのようなアクションシーンを演じこともできません。
これも放送が始まってから関係者が気が付いたのではないでしょうか?
「大幹部が誰もアクションができないぞ?」これでアクションのできる大幹部を出そうとなったのではないかと推測します。
もしかすると三神官が大怪人になったのも最初には予定になかったものかもしれません。
それだけ同作の開始当初の作風は大人向けに製作されていました。
さらに同作放送中には変身ベルトをサラリーマンが購入するという出来事も話題になりましたし、変身ベルトのCMはサラリーマンがベルトを巻いて変身ポーズを取るという内容でした。
変身ベルトは作中で南光太郎が変身するシーンになるとベルトが連動して光るという「テレビパワー」というギミックも内蔵されていまれていました。
これは現在であれば放送不可能な演出ではないでしょうか?
2009年放送の「仮面ライダーディケイド」に南光太郎は登場しているではないか?
BLACKに変身しているではないかのツッコミも入りそうですが・・・
変身ベルトのCMの例を取り上げても分かるように同作はかなり大人が視聴していました、これはシリーズ第1作「仮面ライダー」を見ていた世代が成人していた時期に放送された関係で起こった出来事です。
作品の関係者も放送開始当初は肝心の児童層のことを忘れて製作していたのではないでしょうか?
「仮面ライダースーパー1」放送後に仮面ライダー復活祭というイベントが当時の大学生を中心とした層で開催され、これが「仮面ライダーZX」へと繋がったのですから仮面ライダーが児童層の作品であるという現実を忘れていてもおかしくはありません。
放送が始まって「児童層のことを忘れていた!」このことに気付いて作品を変える程ではないレベルでの路線変更を行い、同時に登場させたのが剣聖ビルゲニアの現実ではないでしょうか?
事実「仮面ライダーBLACK」の初期はとても子供番組とは思えないようなハードな内容です。
当時20代であった私は、この番組初期の印象が非常に強く残っています。
これは番組スタッフが子供番組であることをすっかり忘れて制作していたことの証明でもあると考えます。
とにかく剣聖ビルゲニアの登場は作品開始時に児童層のことをすっかり忘れていた、さらに児童層の受けがいまひとつだった関係で急遽登場させたキャラクターであるという考えは的外れではないと考えます。
それにしても本当に覚えていませんでした。
仮面ライダーの中でもBLACKは人気が高いですが初期の怪奇路線から路線変更したことはあまり言及されないように思います。
個人的にビルゲニア以外に方向性の変化を感じたのは怪人のデザインとやられ方です。オニグモ怪人やヒョウ怪人に見られるようなおどろおどろしいデザインからクジラ怪人のようなデフォルメの効いたデザインに変わり、やられ方にしても1話であったような逆再生と煙だけ残るような旧1号編で見られたような演出から、爆発はしないもののCGエフェクトのかかった演出に変更され残念に思いました。それでも放送当初から予定していたであろう悲劇的な結末は大きく変わることなく制作されたみたいですね(漫画版仮面ライダーBlackと程度に差はあれど似たようなラストでしたし)。
そう考えると旧1号編、前期スカイライダー、Blackと仮面ライダーの原点回帰(怪奇路線)はどれも多少なりともテコ入れが起こるイメージがあります。今度公開されるシン・仮面ライダーの予告も旧1号編のOPを完コピしたとして評判はいいですが実際に公開されたとして予告のように旧1号編を映画でやるとしたら、コアなファンではない仮面ライダー人気の火付け役である一文字編以降のライダーをイメージするファン層に受け入れられるか疑問に感じるところもあります。旧1号編を大人向けに作ってB級ホラーになってしまった真・仮面ライダーという前例もありますから…。
コメントして頂きありがとうございます。
私もこのようなブログを書くようになり、さらにYouTubeで視聴して気が付いたことがBLACKでの少々の路線変更です。
藤岡弘の怪我による降板に伴う路線変更。「仮面ライダーX」、スカイライダーでの視聴率不振からの路線変更は多くに方が言及していますがBLACKでの路線変更に関しては見事なくらい言及されていませんね。
確かに怪人のデザインが旧1号の初期ショッカー怪人の様な怪奇色が強い路線から変更されています。これは気が付きませんでした。
やられた後の映像の処理も変わっていますね。これも指摘されるまで気が付きませんでした。
第1作「仮面ライダー」は2号編、一文字隼人の時に人気が爆発したのが現実で、1980年代中盤以降にビデオソフトが流通するようになって以降、旧1号編は再評価され人気が出たのが現実です。
つまり本放送時はそれほど人気がなかったのです。
私はたまたま第1回の放送から見ていた関係で旧1号編は好きだったのですが、本格的な人気の高まりは2号編以降のことです。
「シン・仮面ライダー」ですがあまり期待値を上げない方が賢明ではないでしょうか?
2号、一文字隼人のイメージイラストが公開されましたが、1号、本郷猛とどう絡むかが問題です。
もし旧1号編がメインであれば大ごけする可能性もあると考えます。
庵野秀明に関しては「シン・ゴジラ」でも評価が分かれているのが現実です。
「真・仮面ライダー」は言われてみれば確かにその通りですね。この視点はありませんでした。
BLACKの路線変更に関してはこれからテーマとして取り上げていこうと考えています。
貴重なご意見ありがとうございました。